春先の浮かれ気分に水を差す

kasumigaseki2-1春先に限らずですけれども、
表題で「架空請求にご注意ください!」とか書いてみても、
みなさん「そんなんひっかかるわけないやろー!」とか言ったりしてスルー。

ひっかかっとるやないかぃ!

いやほんまに、他人事じゃありませんよ。
アナログ人間を自負している人などは特に。

電話したら負け。

というわけで、どこから個人情報※が漏れたのか、
うちにも届きました!ハガキが!(えっ!?)

atena shouhiryoukin
架空請求ハガキの表と裏

※この場合の個人情報は住所と名前ですね。

画像は実際に届いたものです。
普通ハガキでした。インクジェット対応ですらありません。
しかももしかしたら印刷じゃなくて判子で押したかのような擦れや汚れも見受けられます。
演出なのでしょうか、それとも可能な限り経費を削減しようと努力なさっているのでしょうか。

なかでも感心するのが、時代に合わせて文言を変えてきているところですね。
前に来たやつの文言は、はっきりとは覚えていませんが、電子使用料みたいなもう少し具体的な内容だったように思いますが、今回は必殺の文句「プライバシー保護のため」によって、具体的な内容を一切記載する必要がなく、受け取った相手が勝手に思い当たる内容を想像して焦ってくれるようになっています。
まさに個人情報保護法というなんとなく聞いたことのある響きを逆手に取った見事な作戦です。

一方で、宛名に書かれた人物に対して民事訴訟が起こされるという極めてプライベートな情報が隠されることもなくむき出しの状態であり、さらには何やら管理番号とやらまでもが表示されています。
え?プライバシー保護のため?
プライバシー保護シール等で保護されているどころか、なんとまったくプライバシーが保護されていません!

そして書かれている所在地「霞ヶ関2丁目1-9
検索している方が多いみたいです。
インターネット地図では、霞が関2丁目1番は3号までしか出ませんでした。
そして1~3号は警視庁やら国土交通省やら総務省やらでした。

と言うかそんな事検索する前に、
最初に「消費料金に関する訴訟最終通告」で検索してみてください!
様々な役所が「詐欺だから無視して」って書いてますから。
間違っても電話をかけたりしないでください。


後から気が付いたのですが、なんと普通ハガキであるのにもかかわらず、
郵便局の証印(消印)が押されていませんでした!
まさか犯行グループに雇われた人が直接届けにきたのでしょうか?
犯罪グループが普通のアルバイトを装って、一般人に荷物を運ばせたりする事件も実際にあるようですし。

それで、知恵袋を眺めた結果、証印(消印)がない主な理由は
●担当局員や機械によるミスや押印忘れ
●不可視インク(UVインク)
●直接届けられた
だそうです。

知恵袋では、不可視インクだからブラックライトで照らしてみな(どや!)みたいな回答が多かったです。
どうやら機械で自動仕分けをするために、不可視インクでバーコードを印字しているのだとか。

では、証印(消印)とは一体なんなのでしょう。
Wikipediaによれば、「料金別納や点字郵便物の場合などを除いて必ず押印される。」となっています。
また、証印(消印)には主に郵便局名と日時が表示されます。kesiinよく懸賞などの応募要項において、当日消印有効などと言いますが、その確認に使われるわけですね。
いずれにしても、料金支払い済みとその日時を示すための印なので、それに不可視インクを使うという意味がわかりません。

ともかく、まだハガキにブラックライトを当てて確認したわけではないので確証はありませんが、この時点で押印忘れか直接届けられたかのどちらかになると思います。
人件費がかかるので、直接届けられた可能性はあまり考えられない・・・?
ブラックライトの件については後日報告します。

ダイソーで売ってるマジックライトペンなる商品が、まさに不可視インクとUV-LED(ブラックライト)を利用したおもしろ文房具であるとのことで、さっそく買ってきて試してみました。
※在庫してないダイソーもあるみたいで、私は運よく2軒目で発見。

で、架空請求ハガキで試した結果、バーコードなる紋様は浮かび上がりませんでした。
しかし浮かび上がるバーコードなる紋様がどのようなものであるのか、まだ実際には見たことがないので、私が気付いていないだけかもしれません。
そこで、自宅にある他のハガキも見てみたところ、たしかに浮かび上がるバーコードは存在しました。
※スマホのカメラではうまく撮れませんでした・・・。

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左:普通に撮影、中央:暗くしてブラックライトを照射、右:バーコード部を拡大して見やすくした様子。

そして不可視インクで印字されたバーコードは、ハガキの質(素材)にもよりますが、ブラックライトが無くてもハガキを光にかざしたら、紙とインクの光沢の差で見えました。

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不可視インクのバーコードのイメージ

冷静に考えてみると、証印(消印)で投函した地域や日時がある程度絞られてしまうので、犯行グループは身元がバレないように本当に直接配って回っているのかもしれませんね。

1回当てたら200万円前後儲かる、人気の不労所得。

1件あたり200万円前後、振込をさせられるケースが多いようです。
名簿業者から名簿を購入し、ハガキをばら撒いて、電話がかかってくるのを待ち、マニュアル通り受け答えするだけの簡単なお仕事です。

もうやめられまへんわ~。

おあとがよろしいようで。


冗談めかして書いてまいりましたが、
犯行グループは本当にそういう風に思ってやってらっしゃるんだと思います。

このようにインターネット上の架空請求だけでなく、
アナログの架空請求や還付金などの詐欺被害は、テレビなどでもあれほど注意されているにも関わらず、被害は今もなお後を絶ちません。

ここまでお読みくださいました皆様におかれましては、
このような手口に騙されてしまうようなことはもちろんないかと存じますが、
ご家族やお知り合いにご高齢の一人暮らしの方がいらっしゃる場合などは注意が必要です。
どうか皆様が詐欺被害に遭われませんよう、お祈り申し上げます。

それではまた。