6Eも登場したWI-FI6の特徴とは?

WI-FI6と書かれた無線ルーターが
今では当たり前のように並んでいます。

ここでは簡単にWI-FI6について説明しようと思います。
こちらの表を御覧ください。

WI-FI4の最大通信速度は600Mbps
WI-FI5の最大通信速度は6.9Gbps
WI-FI6の最大通信速度は9.6Gbps

キロのKやメガのMよりギガのGの方が速いということになります。

当然、無線ルーターを新しくすれば速くなるということですが
所詮これは理論値にすぎません。

そもそも今ある製品ですら9.6Gbps!って製品そうそうないですよね

例えばBuffaloのエントリーモデルであるルーター
1800AX4で言えば約1.2Gbpsです。
これすらも理論値なので実測は更に下でしょう。
Buffaloも実際の転送速度を示すものではないと言っています。

スタンダードモデルである3200AX4でも2401Mbps…理論値約2.4Gbpsです。

ハイパフォーマンスモデルでも4803Mbps約4.8Gbpsとなり
最大理論値の9600Mbps約9.6Gbpsと謳う製品は
そうないということです。

難しく考えることはありません。
WI-FIは数字が増える度に単純に速く進化しているだけです。
6じゃないとできない事が増えたということも特にありません。

6Eになると6GHz周波数が使えるようになりますが
今現在で大量の家電の干渉で困ってるとか
航空や気象レーダーの干渉で通信が安定しないという方でなければ
そう気にすることもないと思います。

親機のルーダーだけでなく受信機の子機も重要

理論値とはいえ、WI-FI4や5よりもWI-FI6が速くなっているので
ルーターを新しくすれば
今より速くなるだろうと思ってしまいます。
しかし、ここで親機以上に見落とされるのが子機です。

WI-FI規格の理論値がどれだけ高くなろうが
親機のルーターがどれだけ理論値があろうが
子機の性能がそれに及ばなければ意味がありません。
そして子機には子機の性能があります。

例えば今ブログを執筆しているPCは
IntelのAC3160という無線が内蔵されています。
これはWI-FI5に対応していますが
Intelの公式サイトで見ると仕様の最高速は433Mbpsです。

WI-FI5の理論値は6.9GbpsでMbpsにすれば
約6900Mbpsのはずですよね?
ですがWI-FI5対応していても、このPCの受信最高は433Mbps。
WI-FI4の理論値600Mbpsにも及びません。

結局WI-FIというのは親機だけ新しくてもダメ
子機が対応していても子機の性能がどれだけあるかも重要です。

もちろん新しいPCならWI-FI6対応の受信機が内蔵されています。
例えばPC-N1535/FAというNECのノートPCであれば
AX211というWI-FI6対応の受信機が内蔵されています。
これの最高は2.4Gbpsです。
流石に古いAC3160に比べると段違いですが
それでもWI-FI5の理論値にも届いていません。

BuffaloやIO・DATAのWI-FI6対応USB子機も
製品としては1201Mbps(約1.2Gbps)だったりします。

どんなルーターを買ったとしても
子機の理論値がそこまで無い環境の方が多いでしょう。

親機を新しくすることだけ気を取られて
子機に関しては無頓着なことが多いです。

パソコンが古いと自分が執筆しているPCのように
そもそもの最高が433Mbpsみたいな環境もあるわけです。
そうなるとルーターを新しくしても
速くなった気分だけ味わうことになるのか?
と思うかもしれません。

確かに速度的な恩恵はそこまでないかもしれませんが
新しいルーターはビームフォーミングやメッシュ対応など
古いルーターには無い機能もあったりするので
完全に無駄ということもないかもしれません。

古いルーターで経年劣化で出力が落ちていたら
電波の接続が不安定になったりもしますしね。
古いPCを使っていても速度以外の面で
ルーターを新しくする利点はあると言えばあります。

結論

WI-FIが4,5,6と新しくなるたびに理論値が増えて
速くなっていくんだなというのはわかると思います。
今後はWI-FI7も世に出ていくことになります。
WI-FI7はWI-FI6の約3.7倍の理論値になり36Gbpsとなります。

ですが、どれだけ理論値が増えようとも
子機が対応してないと理論値も何もありません。

速度の理論値だけを追いかけても
実際に速くなるかは別問題かもしれません。

それでも古いルーターを新しくするのは悪くありません。
理論値はともかく、色々技術は発達していますし
メーカーの工夫が新しい製品には盛り込まれることが多いです。
そして同時接続する台数が多ければ
ハイエンドモデルを買う意味があります。

一家全員スマホをWI-FIに接続し
ゲーム機、PC、タブレット、TV、その他色々なWI-FI製品
昔に比べれば家の中でWI-FIに繋がる機器が増えました。

そうした面からも古いルーターをずっと使っている家庭では
新しい製品に買い替えるのを推奨します。

弊社のメイン一般顧客層の方であれば
極限まで通信速度を求める方は少ないとは思いますが
速度目当てでWI-FIを新しくしたいと思っている方は
自分のPCの受信機の性能にも気をつけて頂ければと思います。