プリンタのトラブル 用紙編

用紙が詰まる、用紙が入っていかない、重送する(複数枚同時に入ってしまうこと)、などプリンタをよく使用される方は、用紙トラブルで悩まされることってけっこうありますよね。
今回はそんなプリンタと用紙のトラブルについてのよくあるお話と注意点です。

  1. 用紙について
  2. 用紙をさばく
  3. プリンタの障害(ローラー)
  4. プリンタの障害(機構部品)
  5. ウラ紙の使用について

 

用紙について

まずはじめに、ご使用のプリンタに対して規格外の用紙を使うことは論外です。
定形寸法外の紙、厚い紙、薄い紙、感熱紙、特殊なコーティングの紙、導電性の紙、ツルツルの紙、ゴワゴワの紙、表面に紙粉の多い紙など。
その用紙はご使用のプリンタで使用可能とされる用紙なのでしょうか?
プリンタの取扱説明書などに一切書かれていないこともありますが・・・。

また使用可能とされる用紙であっても、用紙の状態により紙送りが正常に行われない可能性があります。
反りがある紙、折り目のある紙、しわのある紙、穴があいている紙、破れのある紙、湿気を多く含んだ紙、静電気を帯びた紙、ウラ紙(印刷済みだが裏が無地の紙)、ホッチキスやセロテープが付着している紙など。
心当たりはありませんか?
特に、梅雨の時期や、冬に加湿器を利用してる方など、
プリンタにセットしたままの用紙が湿っていて紙同士がくっついてしまっていることが多いです。
実際に持ち込まれたプリンタにセットされている紙が湿気で重たくなってゴワついているのをよく拝見します。
さらに季節が過ぎて、紙は乾いているけれど、湿気を吸った影響で紙が平らではなくなっていることも。

このように紙に原因があることもありますので、プリンタを修理でお持ちいただく際には、
お使いの用紙も合わせてお持ち込みくださいますと、より適切な処置が可能かもしれません。

用紙をさばく

プリンタメーカーや印刷業者の多くが、用紙をさばいてからセットしましょう、と案内しています。
さばく事によって、紙同士がくっついてしまっているのを解消することができます。

用紙のさばき方の例

紙をさばく
株式会社 幸栄グラフィック 様の動画

ただし、レーザープリンタ(または同等の動作原理を持つプリンタ)の場合は注意が必要です。
上の動画では「静電気などでくっついているから紙をさばく」という旨のことをおっしゃっています。
しかしさばき方によっては、用紙が逆に静電気を帯びてしまい、正しく印字できないことがあります。
※現在のレーザープリンタは、印字の要となる工程で、静電気に相当する力の差を利用するため。

プリンタの障害(ローラー)

さて紙送りトラブルの場合、上記のような紙自体のトラブルを除けば、後はプリンタ自体の障害と考えられます。
最初に思いつくのが、各種ローラーです。(給紙ローラー、用紙搬送ローラー、排出ローラーなどがあります)

  • ホコリや用紙から出る紙粉が付着している
  • インクなどの汚れが付着している
  • 傷がついていたり、摩耗している
  • 経年劣化で素材が硬化(または軟化)している

長期間使用していると、上記のような理由からローラーが用紙をつかむための能力(おもに摩擦力)が低下していることがあります。

紙粉や汚れについては、市販のクリーニングシートによって改善されることがあります。
当店でも販売しておりますのでご利用ください。
※ヘッドクリーニングとは違います。

ユーザーによってローラーが取り外せる(お手入れ方法として取扱説明書に記載がある)機種の場合は、たいてい常温の水を含ませた布を固く絞ってから拭き取るように記載されている事でしょう。
眼鏡拭きのような素材、糸片の出ないマイクロファイバー(※粗悪な製品は糸片がでまくり)などがオススメです。
経年劣化、ローラーのクリーニングで改善しない場合は、部品交換が必要です。

プリンタの障害(機構部品)

次によくある障害として、駆動系など機構部品の障害です。

  • 十数枚以上もの尋常でない量の重送
  • 詰まった用紙を無理に引き出す
  • 異物の混入

上記のような原因により、ローラーの軸やギアなどの駆動部品や、用紙検出センサーなどの機構部品が破損していたり、実際に用紙の搬送路が異物でふさがっていたりするなどの場合です。

異物が見える場合は取り除くことで改善することがあります。
症例が多いのは、ボールペンなどの筆記用具類、押しピン・画鋲などです。
おそらく、プリンタの上に置いてあるのを気付かずにうっかりプリンタのカバー(蓋)を開けてしまったり、設置場所の(上空の)掲示物から外れて落ちたなどが考えられます。
笑っては失礼ですが、スプーンやフォークが入っていたケースもあります。
異物を取り除いても改善しない場合や、すでに破損している場合は修理が必要です。

ウラ紙の使用について

ウラ紙への印刷(印刷済みだが裏の無地の面を使う行為)や、印刷済みの用紙の上から印刷する行為は、法律で禁じられているわけではありませんが、教科書的に言えばあまり推奨できる行為ではありません。

レーザープリンタ(または同等の動作原理を持つプリンタ)の場合、
異なる機種で印字した用紙は使わない方がいいです。

レーザープリンタで印刷すると、できたての印刷物が熱を持っているのを感じたことはありませんか?
※現在のレーザープリンタは、印字の最終工程で、熱を利用します。

平たく言えば、トナー(インクに相当するもの)を、熱で溶かして紙に圧着させます。
ところが、たとえ同じメーカーであっても機種が異なれば、トナーの溶解温度や定着ユニット(この工程を行う部品)の発熱温度が異なることがあるのです。
他社であればなおさらです。

大雑把に言うと、レーザープリンタAで印字した用紙をレーザープリンタB(Aより高温の装置)で使うと、既に印字されているものがさらに溶けてしまうことが起きます。
使用順が逆なら起こらないかもしれませんが、忘れたころにうっかりやってしまうと思うので、やらないに越したことはないと思います。

印字物が乱れるだけならまだマシな方で、最悪の場合は定着ユニットを壊します。
これがレーザープリンタでウラ紙を使わない方がいい理由のひとつです。
また、社外製のトナーを使わない方がいい理由のひとつでもあります。


以上、プリンタと用紙のトラブルのよくある話でした。

いかがでしたか?
簡単にまとめると、次の3行になります。

  • 使用できる用紙の確認をしましょう。
  • 用紙の保管は、折れやしわのような目に見えるダメージのほか、湿気や静電気にも気を付けましょう。
  • プリンタのお手入れや、周辺に置いてあるちょっとしたものにも注意しましょう。

プリンタのトラブルは、用紙トラブル以外にも様々なトラブルが発生しますが、それはまた別の機会に。
それではまた!


「プリンタのトラブル 用紙編」に改名しました。
旧題:プリンタ、用紙のトラブル。