M.2 NVMe SSDとは?従来のSSDと何が違うのか
NECの2020年夏カタログを見ると
内蔵ストレージに(PCIe)が付いている機種が大半になりました。
令和元年はNVMe SSD元年とも言われています。
令和2年のカタログがMVMe SSDになっているのも
何ら不思議ではありません。
でも違いがよくわからないという方も多いと思います。
従来のSATA SSDとNVMe SSDはどこが違う?
昔にはIDEという規格がありました。
それが次第にSATAが一般化されて今日に至ります。
かつてIDEからSATAに変わったように
今度はSATAからM.2に変わろうとしているだけです。
M.2は接続端子の規格の1つです。
そう言われてもピンとこない方もいるでしょう。
わかりやすく考えるならば、2.5インチや3.5インチと呼んでいた中に
M.2という新しいサイズが加わったと、考えるとどうでしょうか。
2.5インチのSSDは性能が数年前からほとんど変わらず
今以上に進化する可能性はかなり低いです。
SATA3の6Gb/sで速度が頭打ちになっているSATAより
PCIExpressの理論転送速度64Gb/sの方が当然速いです。
(チップセットやマザーボードによって最大転送速度が異なります)
SATAとNvmeのSSDの性能を表にしましたので御覧ください。
こちらは手元にあったCrucialのSSDと
LavieシリーズN1535/AAに内蔵されていたKIOXIAのSSDを表にしました。
表の右下、一番違いがわかりやすい数字は赤文字にしてあります。
桁違いに数値が違うのが一目瞭然です。
SATAから乗り換えが進んでいるのも当然の流れかもしれません。
※上記の表はSSD単体のカタログスペックであり
搭載されているチップセットやマザーによって最大速度は異なります。
実際のメーカーPCで出る速度を約束するものではありません。
実はM.2というだけでは速くない
先程からNVMe SSDと呼んでいますが、これにも理由があります。
M.2だったとしても、インターフェイスがSATA3なら
2.5インチのSSDを使うのと変わらないからです。
M.2だから速いのではなく、PCI Express3x4や4×4に
NVM Expressの組み合わせだから速いのです。
NVMeはAHCIに代わる次世代プロトコルです。
今までSSDは従来のHDD用に設計されていた環境で
性能を制限されて力を発揮しきれていませんでした。
PCI ExpressとNVMeの組み合わせによって
SSDは真の力を開放することができます。
体感速度はSATA SSDからそこまで変わらない?
NVMe SSDはいったいどれだけ速いんだと
思われるかもしれませんが、今SSDを使っているならば
HDDからSSDになった時ほど驚きの体験はできないかもしれません。
各ストレージのローディング参考動画がありました。
1つ1つの動作を見れば、1秒変わるかどうかというのが多いです。
間違ってもHDDには、もう戻れないというのは明らかですが。
ただ、実際にパソコンの設定をしてみてみると
やっぱりちょっと違うなとは感じます。
1つ1つは誤差かもしれませんが、色々な動作でそれが積み重なってくると
1秒でも10積み重なれば10秒です。
イエローハットの創業者、鍵山秀三郎さんの名言にあるように
微差の積み重ねが絶対差になると思います。
M.2 NVMe SSDはこれから
IDEはUltra ATA/33の33MB/sから始まって
最後はUltra ATA/133の133MB/sで終わっています。
そしてSATA1.0は150MB/sです。
Ultra ATA/133とSATA1.0を比べたら、数値的にはちょっとしか差がなさそうです。
それがSATA2.0では300MB/sになり、SATA3.0では600MB/sです。
もうUltra ATA/133の数字とは比べ物になりませんね。
M.2 NVMe SSDは理論上5000MB/s出せるようです。
本当に桁違いですね。
ロードの長いオンラインゲームのベンチで、元の環境にもよると思いますが
NVMe SSDにすると4秒以上、パーセンテージで24%短縮できた報告も見受けられました。
今後はM.2 NVMe SSDが主流になると思いますので
今までのHDDで最適化されていた環境から
完全にSSDに最適化された環境になるのが楽しみです。