USBメモリを取り外すときの作法
USBメモリや外付けHDD、SDカードなど外部記憶装置をパソコンに取り付けるときは任意のタイミングで問題ありませんが、パソコンから取り外すときは中のデータを壊さないために行うべき操作があるのをご存じですか?
簡単に言えば、画面上ではデータのやりとりが終わっているように見えて、実はバックグラウンドでは、データのやりとりが完了していないことがあります。
バックグラウンド:画面には表示させずに隠れてプログラムを実行すること
その時に取り外してしまうと、少なくとも取り扱われていたデータが消失、または破損する恐れがあるのです。
実際にはあり得ないことだと思いますが、バスに乗車するとき、乗りかけたバスが入り口が開いたまま発進してしまうと、まだ乗車直前であったなら乗ることができず取り残されてしまいますし、乗車しようとしていたまさにその人は怪我を負うことになりかねません。
このようなことが無いように、バスの運転手は乗り降りする人がいないか確認を行ってからドアを閉めてバスを発車させていると思います。
この極端な例で言えば、次のように置き換えられます。
- バス=外部記憶装置
- 取り残された人=消失するデータ
- 怪我を負った人=破損したデータ
- 正しい発車の手順=安全に取り外す方法
つまり、外部記憶装置(USBメモリや外付けHDD、SDカードなど)をパソコンから取り外すときは中のデータを壊さないために行うべき操作があるのです。
それではさっそくその操作を・・・。
っとその前に、外部記憶装置がパソコン上に表示されるところをお見せします。
- まず、デスクトップ画面にある「PC」を開きます。
無い人は [Windows] + [E] を押下して、出てきた画面の左側にある「PC」をクリック。 - 「デバイスとドライブ」の項目を表示しておき、外部記憶装置を取り付けます。
※例ではUSBメモリを使っています。 - すると項目がひとつ増えます。
これがUSBメモリです。
ここに表示されている名前を変えて、USBメモリであることがわかりやすいようにしたいと思います。
外部記憶装置に名前を付ける
- さきほど現れた、USBメモリを「右クリック」します。
- 「名前の変更」をクリックします。
- わかりやすくするのが目的なので、ここはもうズバリ「USBメモリ」にしました。
複数お持ちだったりする場合は、よりわかりやすい名前をお付けになると良いでしょう。
それでは改めまして、
安全に取り外す方法 – その1
そのひとつは、意外と知られていないWindows7から使える技を紹介します。
※外付けHDDの場合など、この選択肢が出ない装置もあります。
- まず、デスクトップ画面にある「PC」を開きます。
無い人は [Windows] + [E] を押下して、出てきた画面の左側にある「PC」をクリック。 - 「デバイスとドライブ」の項目のUSBメモリを「右クリック」します。
そして「取り出し」をクリックします。 - 次の画像のように、画面に「~安全に取り外すことができます。」が表示されたら、USBメモリをパソコンから取り外してもかまいません。
- もし次の画像のようなメッセージが表示されたら、まだパソコンからUSBメモリを取り外してはいけません。
「USB大容量記憶装置 の取り外し中にエラーが発生しました」
ひとつ前の項目「~安全に取り外すことができます。」が表示されてからでなければ、データが消失したり破損する恐れがありますのでご注意ください。
安全に取り外す方法 – その2
ふたつめは、皆さんお待ちかねの伝統的な手順です。
おなじみの「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」という、日本語的にはなんだかよくわからないアレです。
Windows10ではアイコンのデザインが変わってしまったので、WindowsXPから慣れ親しんだ方でも、見つけられない方が少なくありません。
「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」のアイコンの拡大図
(左:Windows7、右:Windows10)
この手順を実行して取り外さなければならない装置が、パソコンに取り付けられていない場合は、このアイコンはそもそも表示されません。
- 通知領域(タスクバーの右端にある小さなアイコン群のこと。旧称:タスクトレイ)に目を向けると、上記のアイコンを見つけることができるはずです。
- 通知領域アイコンが「すべて表示」設定になっていない場合は、
(への字)をクリックすると、常時表示になっていな項目が展開されるはずですから、そのなかに見つけることができるでしょう。 - 「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」のアイコンをクリックして、表示されるリストから取り外したい外部記憶装置をクリックします。
「〇〇の取り出し」と書かれているところがクリックできます。
その下に薄い文字で装置の名前が表示されていますので、それを手がかりにして判別してください。
※薄い文字部分をクリックしても反応しません。このとき見分けやすいように、さきほどの例ではUSBメモリの名前を変更しました。 - その後、次の画像のように、画面に「~安全に取り外すことができます。」が表示されたら、USBメモリをパソコンから取り外してもかまいません。
- もし次の画像のようなメッセージが表示されたら、まだパソコンからUSBメモリを取り外してはいけません。
「USB大容量記憶装置 の取り外し中にエラーが発生しました」
ひとつ前の項目「~安全に取り外すことができます。」が表示されてからでなければ、データが消失したり破損する恐れがありますのでご注意ください。
以上が、USBメモリ(および外部記憶装置)をパソコンから取り外すときの作法です。