フィッシングメールは心当たりがある人を狙う
パソコンの脅威と言えば多くの人が未だにウイルスを思い浮かべます。
しかし、実際に多いのは詐欺です。
詐欺は電話で直接のやり取りになるので
厳密に言えばウイルスではありません。
図表1:サイバー犯罪に関する相談件数の推移
出所:警察庁(高尾氏講演資料による)日本データ通信より引用
こちらはサイバー犯罪に関する相談についての図です。
実際の相談者はウイルスと相談した可能性はありますが
警視がおそらく最適なカテゴリーに振り分けているでしょう。
その中で多いのは圧倒的に詐欺や悪徳商法です。
不正アクセスやウイルスは名誉毀損や誹謗中傷と同じくらいです。
図表2:サイバー犯罪に関する検挙件数の推移
出所:警察庁(高尾氏講演資料による)日本データ通信より引用
こちらは検挙件数です。
圧倒的に多いのはネットワーク利用犯罪
つまり架空請求やフィッシングですね。
もちろんウイルスの被害も世の中にありますが
大多数の人が遭遇するのは詐欺がほとんどだと思われます。
ネット閲覧中に表示されるサポート詐欺から
迷惑メールでやってくる詐欺まで色々です。
人々は心当たりがある場合に動揺してしまいます。
今回はNHKプラスアップグレードサービスのお知らせについての相談がありました。
アップグレードされましたなら事後報告なんで
別に気にしなくていいんじゃないですかと思ったら
どうやら春から注意喚起されている詐欺のようです。
実際に相談者がNHKプラスに加入しているので
もしかしたらということもありました。
しかし詐欺なら構う必要はありません
そのままゴミ箱に捨てて終了です。
中にはAmazonや楽天からくることがあります。
利用していないのに迷惑メールが気になって気になって仕方ない
そんな方もいますが、利用していないなら尚更引っかかる必要はありません。
Amazonも楽天もAppleの迷惑メールも
利用者がもしかしてと思うタイミングにかち合えば
騙される人が増えます。
普段なら騙されなくても、タイミングが悪いと
ちょうど心当たりがある時に来る場合があります。
迷惑メール送信者はそうした人に届くのを願って
手当たり次第にメールを送信しています。
NHKプラスに関してもNHKプラスアプリのアップデートに
合わせたタイミングで拡散されたようです。
徳島では関係ある人ほとんどいないと思いますが
JR東日本が提供するえきねっとの迷惑メールも
えきねっとのサービスリニューアルかつ
2年以上ログインしていないアカウントを自動削除するタイミングで拡散されました。
Amazonや楽天のように年中無休で迷惑メールをばらまいているのもあれば
NHKプラスやえきねっとのように
特定のタイミングで狙って拡散するものもあります。
もはやAmazonや楽天の迷惑メールを見破れる人でも
特定のタイミングで拡散されるメールに心当たりがあれば
引っかかってしまうことがあります。
このあたりはウイルス対策ソフトがあるから大丈夫ではなく
どんな堅牢な城塞も入り口を開けて
敵を招き入れれば意味がないのと同じく
最終的な原因は人間、利用者にあることが多いです。
防衛策としては手口を知ること
改めて個人情報、カード番号などを入力させようとするシーンを警戒すること
そして自分は大丈夫と思わないこと。
詐欺に合う人間はバカと思っていると
自分が痛い目を合うかもしれません。
迷惑メールでは慣れていたとしても
SNSなど媒体やアプローチが変わるだけで
引っかかる人もいるのです。
慎重に用心深く参りましょう。