プリペイドカードを買ってこい詐欺

※最近多いので追記しました(4/23)

銀行員やコンビニ店員が、特殊詐欺の当選金や配当金を振り込むので振込手数料を振り込めなどという振り込みを止めたということで表彰されているニュースがよく流れていますが、

そもそも振込手数料って振り込む側が支払うんとちゃうん?

 振り込みを受ける側の負担とするという合意があれば別ですが、もし合意がなければ、手数料は振り込みをする側の負担というのが原則なのです。

このことは、民法484条、485条における、「持参債務の原則」で定められています。簡単に言うと、代金を支払いに行くための電車賃は自分で負担するのと同じように、振込手数料は振り込みをする側の負担という理屈なのです。

日経ビジネスの記事より引用

ここから元の記事

先日の投稿でも迷惑メールの話題が上っていましたが、

難易度の高いことを要求してくる迷惑メール

迷惑メールにもいろんな種類があります。

実はただの広告のヤツ

迷惑メールと言っても、ショッピングサイトを利用した際、単に自分の不注意でメールマガジンを受信する手続きをしてしまっていて、ショッピングサイトからの広告がたくさん来るようになっているだけのことを「迷惑メール」と思っている方も多いです。

自分の不注意と書きましたが、それは例えば注文の過程で、画面のどこか(それは下にスクロールしないと見えないことも)に、「メールマガジンに申し込む」という旨の チェックボックスがあり、初期状態では チェックマークが入っているというものです。

勝手に チェックマークを入れやがっている企業側(代表例:楽天市場)もどうかとは思いますが、イマドキの普通はそうなっているのが当たり前なので、チェックボックスを探さない、または見えているのに外さないのは不注意だと言えます。

しかし、広告が来るようになったからと言っても、それが本物の真っ当な企業であれば、普通はメールの末尾などに配信停止の案内がありますので、配信停止を申し込めば来なくなります。

まともな会社の広告メールには配信停止の選択がある

それが面倒だと思うなら、ショッピングサイト利用時に配信申し込みの チェックボックスを探しましょう。
※確認もなしに自動的に配信をしてくる悪質な業者もあります。

個人情報を窃取しようとするヤツ

また、楽天市場やAmazonなどの広告メールマガジンを受信している場合、
最近多くなってきたショッピングサイトやクレジットカード会社を名乗って送ってくる、お客様のアカウントで不正利用があったので今すぐ確認してください系の偽案内メール(フィッシング詐欺)に引っかかりやすくなるかもしれません。
※引っかかりやすくなるかもしれないことを証明するデータ等があるわけではありません。

なぜかと言うと、ショッピングサイトやクレジットカードのお知らせや広告のメールを日常的に大量に受信しているため、一覧で見ている場合、送信者名が騙られていても気づきにくいんじゃないか、という筆者の考えです。
件名で焦って、メールを開いて書かれている通りにしちゃうんでしょうね。

お知らせや広告のメールを希望しない設定にしておけば、「メールは来ないはず」と思っているはずなので、送信者名が騙られたメールが突然来ても、何かおかしいと感じることができるかもしれないと思うのです。

送信者のメールアドレスや、文面で判断がつく人には馬鹿らしい話でしょうけれど、これはあくまで騙されなくて済むかもしれないという話です。

例:

  • 佐川急便を装った迷惑メールにご注意ください – 佐川急便
  • AmazonからのEメール、電話、テキストメッセージ、またはウェブページかどうかを見分ける -Amazon
    リンクが張れなくなりました。
    Amazonのヘルプページ(ページ最下部の右下にあります)から
    「フィッシング」の項目でご覧になれます。

実際には、お知らせや広告のメールを受け取らない設定にしておいても、真っ当な運営であれば重要なお知らせは必ず送ってきます。
例:OCNの利用者には非常に重要なお知らせのため、通常OCNからのお知らせメールを配信拒否されているお客様にも送信されていたメールがありました。

突然メールの送受信ができなくなった(OCNメール)

金銭を要求してくるヤツ

ビットコインで身代金要求をしてくる詐欺の場合、一般の人のほとんどは、まずビットコインがわからないので支払えなくて、結果的に金銭を騙し取られずに済むでしょう。

しかし、最近多い手口のGoogle Play ギフトカードやAmazonギフト券などプリペイドカード(POSAカード)をコンビニで買ってこい系には、引っかかってしまう人は多いみたいです。
以降、POSAカードと称します。

POSAカード売り場

こういうカード見たことあるでしょ

つい先日も、コンビニの店員がPOSAカードを買いに来たお年寄りの言動から詐欺に気付いて未然に防げたということで地元の警察に表彰されるニュースが流れていました。

当店でも、筆者が応対したわけではないのですが、「ゴーグルプレイカードありますか?」と尋ねてきた方がいらっしゃいまして、弊社ではどのPOSAカードも取り扱いが無いのでその旨を伝えると、「いや実は遠隔操作を受けて支払いに買ってこいって言われた」とおっしゃるので、それは流行りの詐欺ですよと説得されておりましたので未然に防げたのだと思われます。

その一方で、十数万円分を騙し取られて(POSAカードのPIN番号を教えてしまって)から相談にいらっしゃるケースも既に何件かあります。

なんでも、PIN番号が正しくないので、もう一度買ってこいと言われるらしいです。

コンビニを何往復かしている間におかしいと思って買いに行くのを止めるみたいですが、何往復するかは人に依るみたいです。

コンビニ自体が狙われるヤツ

話は変わりますが、コンビニの店員が、POSAシステムの保守を騙る業者に応じて、店内のPOSAカード数百万円分を騙し取られたというニュースもあります。
去年あたりから全国で散発しているようです。
なお、物理的にPOSAカードを騙し取られたのではありません。

POSAカードはPOSレジで支払いを確定させた時点で有効になりますので、支払ってないPOSAカードを盗んできても、そのカードのPIN番号は無効なのです。
POSAカードの万引き防止対策になっているという見方もありますが、プリペイド(pre-paid)つまり前払いなのですから先に支払わないと使えないのは当然でしょう。

今回のニュースでは、メンテナンスのためにという名目で、PIN番号を電話で伝えさせられたとのことだったのですが、実際にはレジに現金を入れずに決済(有効化)している行為自体、またPOSAカードは高額でも1枚当たり5万円程度までなので、何百万円分もの枚数をさせられていては数分では済むとは思えず、なんでおかしいと思わなかったのか不思議でなりません。
だってまさか自分の所持金を使って、自分のものにならないPOSAカードを有効化したりしないでしょう?
そしてこういっちゃ失礼ですが、財布に普通に何百万円も入ってないでしょう?


というわけで、「POSAカードを買ってこい」は詐欺です。
皆様もくれぐれも引っかからないように用心してください。

あと、広告メールは必要でないのならそもそも受信しないようにしましょう。

大事なことを忘れてました!

そもそも、あなたのパソコンが「壊れている」とか「ウイルスにやられている」などのメッセージを表示して、今すぐ電話かけてこいというMicrosoftを騙ったインターネット広告は、それ自体が最初から偽物です。

壊れているだとか、そんなこと知らせてくれる親切な機能は、今のところ付いていません。
皆さん心当たりあるでしょう?
「さっきまで使えてたのに、突然起動しなくなった(壊れた)んやけど!」
そう、突然壊れるんです。※予兆のある壊れ方もあります。

Microsoftを騙ったインターネット広告は、最近の手口では、電話をかけると、「遠隔操作で直してやる」とし、作業した風を醸し出し、対価としてプリペイド(POSA)カードを買ってこいとなります。

最悪の場合、適当な起動パスワードを設定されてしまっており、パソコンを使えなくされます。
しかもそれをウイルスのせいだとして、さらなる作業を行うため、先にPOSAカードを買ってこいとなります。

そして最終的に、POSAカードで支払ったお金だけ盗られて、パソコンはパスワードをかけられてしまっていて使えなくなり、どうしようもなくなります。

ローカルアカウントではなく、Microsoftアカウントでサインインしている場合は、本当にどうしようもありません。

パソコン自体は、OS再インストールをすればまた使えるようになりますが、その過程でデータは失われますし、最悪Officeソフト(ワードやエクセル)の使用権も失われます。

あなたのパソコンが「壊れている」とか「ウイルスにやられている」などのメッセージを表示して、今すぐ電話かけてこい、には絶対に応じないようにしてください。

偽の警告にご用心!

人気マルウェア導入手順

このように普段から、インターネットにまつわる特殊詐欺被害防止の啓発活動を行っているというのに、株式会社ジョイメイトが表彰される気配がありません。
あ、これ、ケーサツ呼んでたら表彰されるんですかね。
隣、交番(派出所)なんですけど…。